消防法には布製品への規制がある

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建物内では窓の目隠しや空間の仕切り、あるいは装飾品としてしばしばカーテンをはじめとした布製品が使用されますが、使用する場所によっては防炎性能を有していなければならないことをご存じでしょうか。

これは病院や商業施設といった公共空間だけではなく、高さ31メートルを超える高層マンションにも当てはまることで、消防法が根拠です。

この規定はのれんも対象となる場合がありますが、安全上の妨げになるかどうかによっても解釈が変わるなど、あいまいな部分もまだ残っています。

しかしながら、ドアを閉め切るよりも圧迫感がなく、通行時もそのまますり抜けられるのれんは非常に利便性が高いツールであり、更衣室の目隠しや受付の窓口と奥のオフィスの仕切り、厨房と客席を分ける目的など、さまざまな場面でその利便性が発揮されるので、取り入れたいと考えている方は多いはずです。

のれんの利便性

もし、病院や商業施設あるいはオフィスに該当する場所でのれんを利用するのであれば、あらかじめ消防署に確認を取る必要が生じます。

その結果、安全上の支障が無いと判断される場合もありますが、火災防止と安全対策を考慮するのであれば、防炎加工された物を選ぶことが安全につながります。

安全なのれんの選び方とは

のれんを使用する場面には、火災発生のリスクが通常よりも高い場所もしばしば含まれているでしょう。

例えば直接炎を使う厨房と客席の仕切りにする場合や、高温のアイロンや強い光の照明といった機器を使用する作業場所の目隠しに使用する場合です。

こうした場所で使用するのであれば、防炎性能を有していることが必要となりますが、その中でも日本防炎協会が定める防炎ランクが最も高い(イ)の物を選ぶことが推奨されます。

防炎ランクが高い物は、水洗いやドライクリーニングによる洗濯を行っても、すぐには防炎性能が低下しないため、病院や厨房など清潔を維持したい場所にも設置しやすいです。

また、消防法上の問題が無い場合でも、火災による被害を少なくしたいと考えている場合には、防炎スプレーを利用して使用者自身で加工をすることも可能ですが、素材に注目することも大切です。

のれんの防炎素材

一般的に化学繊維よりも天然繊維の方が燃えにくい性質であり、防炎スプレーを利用する際も、吸水性のある素材の方が確実に加工できます。

安全対策を考慮するなら、防炎のれんを選ぶ以外にも、燃えにくい素材や加工しやすい素材ののれんを選択することが勧められます。